以前より本校吹奏楽部の練習方法などについてお問い合わせいただいていましたので、いくつかご紹介いたします。
本校吹奏楽部の練習の中でもっとも特徴的なものは基礎練習かもしれません。
毎年新入部員の1,2割が初心者ですが、2年生・3年生になるにつれて中学校からの経験者との差が無くなるほど上達してきます。
その上達の仕方は基礎練習を一生懸命やっているメンバーほど顕著です。
普段の練習の中では個人練習による基礎練習、パート練習による基礎練習、合奏による基礎練習などを行っています。
個人の基礎演奏能力がもっとも大切なものと考えていますが、内容や習熟度の判断などが個人に委ねられることが多く、難易度が高くなります。
そのため、本校吹奏楽部では合奏による基礎練習(基礎合奏)を多く行うようにしています。
一般的に基礎合奏というと合わせることを目的とした練習が多いイメージですが、本校で行っている基礎合奏はできるだけ個人能力を上げられるような練習を大人数で相互チェックをしながら行うことを目的としています。
基礎合奏の中で用いられるメニューはオリジナルの物が多いですが、その中で成果がわかりやすいものはスケール練習(音階練習)とリップスラーです。
特にスケール練習は12の調(短調も含めると24)のすべてを通して練習することが多いですが、間違えたりするとすぐに分かるので新入生や初心者にとっては最初の難関になるようです。
これは全体での基礎合奏だけでは当然できるようにはならないので、個人での練習が求められます。
本校ではスケール練習を指の練習としてだけでなく、音を動かしながらでもいい音色を作るための練習として捉えているので、スケールはすべてスラーで大きめの音、ゆっくり目のテンポ(4分音符=80〜92くらい)で練習しています。
リップスラーについては金管楽器の練習ですが、添付の譜面のパターンを行っています。
こちらもやみくもに口を締めたりするのではなく、時には高い音を無理に出さなくてもいいので息の流れを大切にして演奏するようにしています。こちらはテンポは4分音符=69くらいで行っています。
まだスケールやリップスラーをあまり練習したことのない方はぜひ挑戦してみてください!